ボクシングスタイル

ボクシングだけに限りませんが、それぞれの国やボクシングコミュニティによってスタイルが有ります。

メキシカンスタイル、アメリカンスタイル、ロシアンスタイル。日本スタイルetc。国だけではなく、マイク・タイソンを育てたカス・ダマトの覗き見スタイル、ハーンズを代表とするエマニュエル・スチュアードのデトロイトスタイル、ナジーム・ハメドを育てたブレンン・イングルの特徴的なメソッドetc・・・・コーチによってもそれぞれに基本がありセオリーがあります。

では、どれが正解か?おそらく、適合する人にとっては正解であり、合わない人には不正解でしょう。

試行錯誤しながら、自分に合ったスタイルを選択して行けば良いと思います。

一番まずいのは、指導者のいう事を聞きすぎて、または拒否する状況に陥り、機能不全になってしまう事です。スポーツは自己表現でもあります。自分の楽しいと思う、自分がやりたいと思う方法論を取るべきです。どんなボクサーでも勝つときは勝ちますし、負ける時は負けます。そして責任を自分で取る事になります。

 

ボクシングは痩せるのか?

はい。トレーニングを続けていればほぼ痩せます。体力もつきます。ただし、食事やその他の生活を見直すことも条件に加わります。またボクシングトレーニングに体が慣れる前に、痩せてしまう事も大事でしょう。人間の体は動きに適応して楽な方法を探してしまいます。そうなりますとトレーニング時の消費カロリーが減ります。人間にとっては素晴らしい機能ですが、食べ物が満ち足りた時代には残念なシステムです。最初、ちょっと頑張ってジムに通い、形が出来たら、それを維持できるように努力してゆく、と言ったところでしょうか。またお金を払ってジムに通う事によって、結果を出そうというメンタルも、トレーニングを続ける力になります。

個人的には、ボクシングの上達を目標としていくことが良いと考えています。ボクシングの技術にはほぼ上限がありません。そこに楽しさを見いだすことが出来たら、ボクシングを続けて、結果的に健康を手に入れる事ができるのではないでしょうか。

魔法はありません。

ボクシングをツールとして。

ボクシングを体やメンタルを鍛えたり、シェイプアップや、ストレス解消、コミュニュケーションの一つとしてのツールとして使って下さい。人生を楽しむ一つのツールとして、大変役立つものだと思います。少人数でも出来ますし、コストも高くはありません。

またボクシングは世界中にあります。アメリカ大陸はもちろん、アジアにもアフリカにもボクサーはたくさんいます。世界中のどこに行ってもボクシングを通して交流ができます。

ボクサーヒエラルキー

ボクシングの世界に踏み入れると、なぜかボクサーとしてのヒエラルキーに組み込まれがちです。ボクシングに強いということや過去の実績は、金持ちや学歴、イケメンなどと同じ一つの基準でしかなく、しかもボクシング界(というものがあるとすれば)の中で通用するものに過ぎません。部長、課長といった肩書きが通用するのは、会社内だけということと同じです。

ですので、必要以上に畏怖したり奉る必要はありません。ジム内で引け目を感じることはありません。

学校や会社で上下関係やしがらみでヘキヘキしているのに、余暇の時間にまで上下関係を持ち込むのはどうかしています。

当ジムの中では指導者を含めて平等です。お客さんと店員でもありません。対等にお付き合いできれば幸いです。

 

利き腕、利き目、利き足、性格の話

人間に限った事ではないですが、生物は同じ種類でもそれぞれ個性があります。工業製品であるバイクや車にさえ、当たり外れがあったりしますので当たり前と言っては当たり前です。ボクサーにも様々なタイプ、スタイルがあります。情報の取得が難しい時代は、自分に合わないスタイルを選んで失敗、挫折した選手は大勢いたでしょう。しかし、現在は自分で学ぶ事が出来る時代です。自分に合ったスタイル、生き方をしやすくなったと言えるでしょう。

ボクシングの話に戻します。

オーソドックスに構えた場合に利き目が右ですと頭が正面を向きやすくなります。半身に構えるなら、左が利き目の方が半身を維持しやすくなります。利き目が右の場合、左からの攻撃に反応が悪くなるのでガードは高めにした方がいいでしょう。

このように利き腕、利き足、足裏の重心、また性格、などを合わせて考え、ボクシングスタイルを作ってゆくのも一つの方法でしょう。

全ては複雑です。ある人には正解でもある人には不正解なのはよくあることです。生物多様性は生態系にとって非常に重要な事だそうです。強弱を含め様々なタイプのボクサーが数多くいる事で、ボクシングは繁栄し、安定してゆくものだと思います。